クラーケン

クラーケン旧ホールマークことRHIエンターテインメントのパニックホラーTVM。タイトルの通り、クラーケンなダイオウイカがうんたらこうたら。

さすがRHIだけあってドラマはガッチリ作っている。カナダの漁村を舞台に、不満を募らせる原住民と野卑な白人漁師との対立がドラマパートの中心なのだが、この辺とダイオウイカの襲撃が見事に絡んでおり、漁協婦人会の嫉妬や漁業権を巡る諍いと徐々に緊張を積み重ねていき、ダイオウイカを目の前にして一気に超克する下りはなかなか見応えがあるのであった。

問題はダイオウイカの生物学的ツッコミが甘すぎるところかね。だって、イカのくせに真っ赤っかな血を流すんだぜ。アカンやろ。また最後の最後になって全容を表すダイオウイカの鈍くさいこと。ウィーンと海面からあらわれて、やあと挨拶しているような風情の間抜けさがかなり哀しい。あともう一踏ん張りしていたら恐らく傑作になれたのにねえ。

アドレナリンEX

80 MINUTES

世の中をナメきって生きていたシャバ造が死に直面しながら真人間になってゆくというサスペンス。

なんでも、借金を踏み倒した仕返しに聞いたこともない猛毒を注射され、80分以内に金を工面しなければ死ぬということらしい。大変だな。

そこから疎遠だった兄と関係修復を迫られたり、金を渡さなければ親友が死ぬという選択を迫られたりと、色々試練が突きつけられ、軽薄な我が身を恥じるという寸法だ。

まあ、これだけで終わってくれればいいところまで行ったんだけどね…オープニングからしてネタを割りまくりで最後のどんでん返しが分かってしまう。

初めの台詞が「今日はあなたの誕生日。今夜はサプライズパーティよ!」って、つまりなんとかキャロルですとかマイケル・ダグラスのムーゲっスと言ってるようなもので、あーあとため息をつかせてくれるのであった。

監督は『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』のトーマス・ヤーン。さすがに演出面はドイツの誇るアクション派だけあって、畳みかけるように小気味よい。ただし、脚本もこの人だったりするので、底の浅さが気になるのであった。

ブレイカーズ・ラッシュ

c101014791_l.jpg

ウェッサイ系のギャングスタ映画かと思いきや、3人の黒いお友達がドタバタするコメディだった。

金策に困った3人組が銀行強盗を思いつくが、まずは銃を調達しようと資金集めとして献血。で、そこではした金をもうけてマフィアに掛け合うが、結局ゲットできたのは水中銃。水中銃を構えて俺たち超かっこええわーとガレージで意気込んで銀行へ向かうと、別の銀行強盗団に鉢合わせてしまい、ここで上を下への大騒ぎと相成る。

フッドとコメディの美味しい巡り合わせというとフライデー・シリーズを思い出すが、本作の場合は着想も人件費もモーマンタイな香港映画に近いテイスト。つうかDV撮影で安物を掴まされたような気分になるが、ハイコントラストで貧乏臭い絵面に対して、躁気質なドタバタがフィットしている。

当然、吹き替えで観るべきだ。