ボーン・ドライ
砂漠というロケーションのよさと2大「仕事なんてえらばねえよ」的傭兵俳優のセットでなかなかお買い得感のある1本。
家路を急ぐ1人の男。今日も何事もなく終わった、そう思った矢先、謎のガンマンの男に昏倒され拉致される。気づけば砂漠のど真ん中で縛られている。ワタシハダアレ、ココハドコ? てな感じでおっぱじまる監禁スリラー。今風にいうならソリッド・シチュエーション・スリラーってかい。
本作のユニークな点は、砂漠が密室環境として有効に機能している点で、唐突に地獄の責め苦を味あわされる不毛さ、理不尽さが、ただ太陽と砂しかないシチュエーションにマッチしている。また、砂漠って誰が撮ってもいい絵になるからね。どのシーンも砂漠の広大な何も無さを捉えていて素晴らしい。
また、虐げる側の提供する無意味と思われたゲームの数々が実はそれなりに筋が通ったものであり、これにより虐げられる者虐げる者2者の立ち位置が逆転しまう説話的トリックが魅力的。いや、多分キャスティング如何では怒るかもしれんが、この2者役がそれぞれルーク・ゴスとランス・ヘンリクセンでしょ。どちらも平等に怪しいのがいいよねえ。
脚本・監督はブレット・A・ハートという新人。これが長編第1作目。才気というものが感じさせるまでには至っていないが「砂漠でやればいい」という着想が出来る点で、将来喰っていけそうな有望株のような気がする。